ぽぽすこ行進曲

精神年齢は高校生くらいで止まってます

食パンを買いに外に行きたい俺VS食パンごときで絶対に外に出たくない彼女

夕方ごろ。

 

今日はまだ外に出てないから出よう。

 

そう思って買い物に行こうとしたところ、彼女に呼び止められた。

 

彼女「どこ行くの?」

俺「いや、スーパーに行こうかと」

彼女「え~~~~~行かなくていいよ~~~~」

 

今日は買い物に行ってほしくない気分みたい。

 

でも俺は外に出たい気分なんだよな。

 

 

 

第17回『絶対に外に出たくない彼女VS絶対に外に出たい俺』の開始のゴングが鳴り響いた瞬間である。

 

 

 

食パンとか、彼女が仕事の合間に飲んでるキレートレモンとか無いんだよな。

 

キレートレモンは言わずもがな、食パンは朝ご飯として食べてるのでそれも無いと困る。

フルグラがあるので食べるものが全くないわけではないけれど。

 

夕方に買い物に行くときは大体彼女も一緒に行ってるから、もしかすると『夕方は絶対私も行かなきゃいけない』、そう勘違いしてる可能性がある。

 

俺「俺だけ行くよ」

彼女「行かなくていいよ~~~」

 

俺にも行ってほしくないらしい。

 

そうだ。何を買うか説明すればいいのでは?そうすれば彼女も『あ、確かにそれは必要だね』となるかもしれない。

 

俺「キレートレモンとか食パンとか無いからさ」

 

彼女「キレートレモンはいらん!」

 

と、断言した。そこまでキッパリ言わんでも。

 

だけど食パンはどうだ!?食パンは朝に絶対に食べてる。 いらないとは言わせないぞ!!

 

彼女「食パンは作ればいいやん!」

 

 

 

 

 

現代に蘇ったマリー・アントワネットみたいなこと言いやがって。

 

 

 

 

 

だがこのマリー・アントワネット理論、まるで反論の余地がない。

 

食パンがない。でも材料と作る手段はある。

 

なら作ればいい。買いに行く必要はないじゃないか。

 

もう正にその通りなのだ。

 

だが俺は外に出たい。外の空気を、光を、匂いを感じたいのだ。

食パンどうでもよくなってるじゃん。

 

 

何か他に手はないか……リフレッシュも兼ねて外の空気を吸いに玄関から外へ出た。

 

時刻は17時過ぎ、曇り空で日差しはなく。少し肌寒かった。

 

一度伸びをして外の空気を肺に入れると「ちょっと寒いなあ」と自然と口からこぼれた。半袖半ズボンだとさすがにちょっと寒い。

 

彼女はたたたと走ってきて数秒外に出て風を浴びるとすぐ中に戻った。

 

その後ろ姿は『はい!今日はもう外に出たぞ』と言いたげな雰囲気が漂ってる気がした。

 

ちょっと考えたけど、反論できそうにないな。今日買い物に行くのは諦めよう。

 

俺「パン作ろっか」

彼女「わーい」

 

「今日は外出れなかったかぁ」とぼやくと

 

彼女「今出たじゃん!!!」

 

俺「え、これ?出、え?」

 

彼女「出たじゃん!!!」

 

 

 

 

 

俺「出ました」

 

 

 

 

 

今回の勝敗 彼女の勢いの勝利