↓看護師を家に連れ込んだ(?)神回(?)↓
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久々のマッチングアプリ編。
果たして俺はセのフのレを作ることは出来るのか……!?
…
……
………
トリンドル玲奈似の子を見つける、の巻
実は看護師の慧さんとほぼ同タイミングでやり取りを始めてた女性がもう1人いた。
莉実ちゃん。20歳。プロフ画像はトリンドル玲奈似だった。
自己紹介欄には
そろそろ遊びたーい
とだけ書かれていた。
おいおい、マッチングアプリをナメてんだろ(誰目線)
こっちは遊びでやってるんじゃないんだよ。
ここの自己紹介欄は『LINEの一言』とかじゃないんだけど。
俺がどれだけ空しい思いをしてあの空虚なプロフィールを完成させたと思ってんだよ。
軽くやり取りをして会う予定を何度か立ててみたけど、結構多忙らしく俺と莉実ちゃんの暇な日が合わずダラダラとトークを続ける日々が続いた。
もしかして会うつもりはハナから無い??手のひらの上で弄ばれて転がされてるだけ??
まあでも20歳って大学2、3年だし、一番何も考えずに遊べる時期だしなあ予定いっぱい詰まりもするか~~
でも会えないのに時間割くのもったいないしなぁ、なんて考えが頭をよぎり始めた。
夜は少し肌寒くなって、木々も緑から少しずつ色を変えはじめた、そんな9月も終わりに差し掛かっていた頃だ。
唐突にその日はやってきた。
出会いは突然に
莉実ちゃん「ねえ、今日会えたりしない?」
きょっ、今日ですか!???
昼飯を食べてる最中にそのトークの通知が届いて、俺は椅子から転げ落ちた。
予定合わなさすぎていよいよ自分が幻覚を見始めたか、とも思ってメッセージを5度見くらいしたけど画面には変わらず「今日会えたりしない?」のトークが表示されてた。
どうやらマジのガチっぽい。
俺「仕事終わりでも平気?」
ここで動じてはいけない。どんな唐突なハプニングにも焦らずいつも通りに対応する、その冷静さが大人というものだろう。
やり取りをしている相手が3個下ということもあり、俺の中で『大人なところを見せなければ』という謎の使命感が芽生えてきていたんだよな。
莉実ちゃん「大丈夫!」
池袋か俺の最寄かどっちが近いか聞くと、俺の最寄りの方が行きやすいとのことだったのでそっちで会うことになった。
仕事が終わり、集合場所に行くと小さなキャリーバッグを持った莉実ちゃんがいた。
俺「なんでキャリー持ってんの?旅行帰り?」
莉実ちゃん「カニが入ってるの」
俺「なんで?」
後から聞いた話、さっきまで実家に行っててカニをもらったんだって。
莉実ちゃん、衝撃の告白
ひとまず、俺も莉実ちゃんもお腹が空いていたので近くのファミレスに入ることにした。
俺「今日いきなりどうしたの?」
莉実ちゃん「それね、午前は急に実家に行く用事できちゃったんだけど、午後は予定無いなあって思って声かけたんだよね」
俺「大学の友だちとかすっ飛ばしていきなり俺!?」
莉実ちゃん「あれ、てか言ってなかったっけ。私、そもそも大学も高校も行ってないんだよね」
聞いてねえ!!趣味と好物と予定合う合わないの話しかしてねーよ!??
俺「あら、どうしたどうした」
あまり重い雰囲気にならないよう軽い感じで返したけど、聞いてから「やべー」と思った。
家庭の事情があったり、色々な事情があるワケで結構デリケートな話題じゃん。
出会って数分の男に言うワケ……
いや、聞かれたくなかったらそもそも行ってないっていう話すらしないか!
じゃあ大丈夫だ!わはは!!(楽観的)
莉実ちゃん「中3のとき妊娠して子どもが生まれてね」
ヤッッベ………超ヘビーなやつじゃん………
俺「子っ…へえ、そうなんだ」
あぶねー!!なんとか平静を装った―!!
いきなりのカミングアウトにも動じない落ち着いた大人の男性を演じきったー!!!!!
でも俺は内心、頭を抱えていた。
こっ、こども!?!???
「こども」って「子ども」か!?!?!?ベイビーか!???
おいおいおいおいマジか。もしかしてシングルマザーってやつかよ??
20歳って書いてあったからてっきり大学生だと勘違いしてた。
叙述トリックじゃねーか!
多分違う
でもシングルマザーだとすればあの自己紹介欄の「そろそろ遊びたーい」の一言だって納得がいく。
周りの友人は高校に進学して新しい友人が出来ていく中で、自分は一人で子育てを4年近くやってたんだからそりゃ結構ストレス溜まるだろうし、遊びたくもなる。
心の底からの「そろそろ遊びたーい」だったんだな。
となれば、カラオケにでも行ってストレス発散に付き合うのが俺の務めではないだろうか。あ~もう任せて下さいよ~~。
ようこそ、我が家へ
俺「それじゃあこの後どうしようか。カラオケでも行こっか」
さもいくつか選択肢があるみたいな言い方しましたけど、俺の住んでるところの娯楽施設はカラオケかパチスロかの2択しかない。
カラオケ断られたらいよいよ詰む。
いや、大丈夫だ。だって莉実ちゃんカラオケ好きそうだもん。西野カナとか聞いてそうだし。サイサイとか歌いそうだもん。
莉実ちゃん「うーん、カラオケって気分じゃないなぁ」
詰んだ。
莉実ちゃん「結構歩いて疲れちゃって。カニもあるし…」
カニね、そうだね。カニ冷やしとかないとヤバいね。
歩き疲れてるんなら座れるところがいいよね。
…
……
座ってくつろげて冷蔵庫ある所って、じゃあもう俺の家しかないのでは?
莉実ちゃん「いいじゃん!近くなら行きたい。歩き疲れたし」
もうすごいめっちゃノリノリ。
そういうことで俺の家に向かうことになった。
今回めっちゃトントン拍子で家来る流れになったじゃん。
なに、世のシングルマザーって大体皆こんな感じなの?
これもう絶対ヤッちゃう流れになるじゃん。
一体どうなんだ、シングルマザーに手を出すというのは。
もし仮に、なし崩し的に付き合うことになったら、ベイビーと向き合うワケだけど。
俺にその覚悟はあるのだろうか。
うーん、ないです。(即答)
ないない。無理無理、急展開すぎるよ。
唐突に一世一代の覚悟を要求されるなんてマッチングアプリ界隈ヤバすぎでしょ。
家で家事育児の愚痴吐き出してもらっていい時間になったら解散しよう。
莉実ちゃん、衝撃の告白(パート2)
あれやこれやと考えているうちに家に着いた。
莉実ちゃん「冷蔵庫借りてもいい?カニ冷やしたいから」
もう好きにしてくれ。
莉実ちゃんからカニ2匹を受け取り、冷蔵庫にブチ込んだ。
ていうか2匹いたのかよ。
俺はベッドに座り「適当に好きなとこ座って」と促した。
莉実ちゃんは俺の隣に座ってきた。
とっ、隣!?!?!!????
ここ、ベッドぞ!?!?!???
なんなの??押し倒せってことなの????それとも絶対に押し倒されないという絶大な自信とパワーがあるの!?!??
俺が動揺してるのも知らず、莉実ちゃんは道中のコンビニで買った缶チューハイを開けながら喋り出した。
莉実ちゃん「実は私ね、旦那から結構DV受けててね…」
うーん、そっかあ、旦那ねぇ。
…
……
だ、旦那!?!?!??
俺「だn…うわあマジか、ヒドい人だね」
あぶねー!!!なんとか平静を装ったー!!
突然のカミングアウトにも動じない大人の余裕を見せたー!!
畳みかけてくんのやめて!??
ていうか男が行方を眩ませて、シングルマザーやってるもんだと勝手に勘違いしていたんですけど!?!???
叙述トリックじゃん!
多分違う(2回目)
待て待て落ち着け。莉実ちゃんはまだ「旦那からDVを受けて」としか言ってない。
この続きを聞くんだ。「だからさ、別れたんだよね」だったら何も問題ないんだから。
シンプルに過去の話をしてるだけかもしれないだろ!!
ほら、莉実ちゃんの身体を見てみなさい。
うーん、おっぱいが大きい。アザとかないでしょ。
とすれば、これは完全に過去の話!!!
名探偵ぽぽすこ
さあ来いっっっ!!!別れた来いっっっ!!
莉実ちゃん「だからもう離婚しようと思っててね…」
えっと、まだ離婚してないね!!!!?
いやあ確かにシングルマザーは俺の勝手な思い込みだけどさあ
マッチングアプリやってるんだからさあ
まさか現在進行形で旦那持ちだとは思わないじゃん!!?!?!?
もう!!!貞操観念ガバガバのガバ!!!!!!
というわけでシングルマザーだと思ったら人妻だった。
話、頭に入ってこねえ〜〜〜〜
おいおいおいこれヤベーじゃん。
文字にしたらだいぶヤバさ分かるじゃん。
数か月前には、木製のお盆ブン投げてきて頭縫うほどの怪我をしたらしい。
だいぶ深刻~~~~~~。でも話が全然頭に入ってこねぇ~~~~~。
俺「じゃあ今は話し合いの最中なの?」
莉実ちゃん「今日、離婚の話を切り出したら、またDVされそうになってね、子供連れて実家に逃げてきたんだ」
有り得ないくらいタイムリー過ぎて俺は頭を抱えた。
ていうかじゃあそのカニ何????(ツッコミどころはそこではない)
DVで逃げ帰ってきた娘に「まあまあ。カニ食って仲直りしろって」ってカニ渡すの!??
莉実ちゃん「ぽぽすこ君に会うって言ったら持たされたんだよね、ウケる」
それはウケる。カニ、俺用かよ。
莉実ちゃん「あっ、そろそろ帰らなきゃ。電車調べるね」
あー、なんかもう予想外の出来事が起きすぎて時計見てなかった。
時計を見ると深夜1時を少し過ぎていた。
莉実ちゃん「あっ、終電無いや笑」
笑ってる場合ちゃうぞ!!!?!?
葛藤、添い寝、その先に
このまま家から締め出すのは気が引けるんだよな。
マンガ喫茶もカラオケもこの時間帯、女の子一人はあぶねーもん。
でも人妻なんだよなあ~〜〜〜〜〜
でもそれ以前に女の子なんだよなあ〜〜〜
どうするのが正解なんだよ、誰か正解教えてくれ〜〜〜〜〜
俺(バカ)「しゃーない、泊まっていきなよ」
莉実ちゃん「え、いいの?」
俺(バカ)「電車無いなら仕方ないでしょ」
莉実ちゃん「ありがとう……そっか、仕方ないか」
と嬉しそうに言っていた。
莉実ちゃん「シャワー、借りてもいい?」
俺「いいよ」
すたこらと莉実ちゃんはシャワーへ向かっていった。
おいおいおいおいやっちまったわ。これは悪手だろ。
もし仮に何も無かったとしても、何も無かったなんて言い分通るのか???(名言)
なに、俺がヘタレだと証明してくれる友達15人くらい呼べばいいの??
なんてアレコレ考えてるうちに莉実ちゃんがシャワーから戻ってきた。
俺もシャワーを浴びて「おやすみ」って言って電気を消す。
もうさ、平然と同じベッドで寝てくるんだよな。
手出しても出さなくても何か言われるんだったら出した方がいいのでは!?!??
いよいよ頭おかしくなってきた
なんてことをグルグル考えてたら気がついたら朝になってた。
※ガチで寝れなかった
まあね、俺くらいになるとね、そんな無差別に性欲に身を任せて手を出すとかしないんですよね。(ビビってただけ)
そんなワケで『さあ遊ぶぞ!セのフのレとか作っちゃうんだから!』と意気込んで始めたマッチングアプリ、
絶望的に向いてねーわ。
最後に一つだけ。
カニ、美味しかったです。