前のお店の最後の出勤日に店長が送別品をくれた。
数日前に新人にもかかわらず送別会をやってもらったので、それでもうお終いだと思ってたからマジでびっくりした。
俺「えっ、うそでしょ!?」
店長「もしかしてタメ口聞いてる?」
びっくりし過ぎてタメ口が出た。(店長は10コ以上年上)
副店長は動画を撮ってた。
俺「中見ていいですか!?」
そう言いながら既に袋を開けていた。意外とせっかちなのだ。
せっかちは早漏とか言ったやつ後で校舎裏来いよ。ナメんな!?
袋を開けると鼻毛カッターが入っていた。
ちょっと実用的すぎない!?こういうもん!?新卒への送別品ってこういうもん!?
でも嬉しい。ちょうど新しい鼻毛カッター欲しかったところだった。
今使ってる鼻毛カッターは高校1年の頃から使ってるもう8年目くらいのなんだけど、さすがに8年目ともなると鼻毛カッターなのに鼻毛に負けそうになるくらい馬力が弱くなってる。
俺の鼻毛はすぐ伸びるし、すごく強靭だ。
実家の俺の部屋が汚かったから、多分そこに適応するために異常な成長を遂げたんだと思う。
埼玉に来て更に太くなった気がする。太いものだとひじきと並べても遜色ないくらいだ。
こいつのおかげで埼玉に来てから風邪を一切引いてない。
鼻毛は風邪菌を防ぐフィルターってよく言われてるけど、俺のはフィルターどころの話ではない。最早バリケードだ。防火シャッターだ。
シャットアウト率が高すぎる。
しかし太いということはそれだけ目立つということだ。ちょろっと出てるだけでそれはもう圧倒的な存在感だ。
しかも俺は結構背が高い。(突然の高身長アピール)
大抵の人が俺を見上げる感じになるから必然的に鼻の穴が見えやすい。
鼻毛が太いから目立つ(2度目)。飛び出てなくてもよく見える。
そしてその強靭すぎる鼻毛は俺自身にも牙を剥く。
たまに刺さるんだ、喉に。
身に余る力を手にして扱いきれずに暴走してるみたいでちょっとカッコいいけど、実際遭ってる被害は地味だし超絶ダサい。
てか何お前もしかして自分のことを魚の小骨だと思ってる?
お前鼻毛なんだけど?俺の味方のハズなんだよな?なんで謀反起こしてんの?明智光秀?
そんなワケで鼻毛カッターのプレゼントは嬉しかった。
俺「ありがとうございます、ありがとうございます!」
副店長「今の気持ちは?」
相変わらず副店長は動画を撮ってた。
俺「今すぐ使って鼻毛切りたいです。今出てません!?」
副店長「出てない出てない」
思ったけどこれ、クリスマスプレゼント貰ってはしゃぐ子どものホームビデオまんまだな!?!?